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山の神(牛頸井手地区)

場所
大野城市
分類No.
文-0017や

昭和43年2月までは牛頸区として統合されていた牛頸地域も、人口の飛躍的な増加に伴い、現在は牛頸・平野台・月の浦・南ヶ丘Ⅰ・南ヶ丘Ⅱ・つつじヶ丘の6つの行政区に分割され、大規模な山林の開発とともに今でも住宅地の造成が続いています。市街地化が進んだ現在では信じられませんが、牛頸が純農村地帯だった頃は、山奥と思われていました。実際、牛頸への行き道は人気や街灯がなく、怖かったという話を聞きます。ところが、地域内の人々にとっては肥沃な土地があり、豊富な水を確保できる場所にあって、天狗様や山の神様、猿田彦大神といった神々を大切にお祀りすることで自分たちは守られている。といった感覚があったそうです。そのため自分たちを守ってくれる神様を尊び、数多くの史跡を残してきました。

山の神
大野城市内では牛頸と乙金の山麓地で山を支配する神として信仰されてきました。現在では守られていませんが、かっては特に1月14、24は女性神である山の神様が洗濯をする日なので、誰も山に入らなかったようです。もし入ったならば、必ず怪我をするといわれていました。現在祠は、2度の移転を経てつつじヶ丘6丁目(牛頸ダム堤防横)に建っています。移築は必ず現在地よりも標高の高い場所でなければならないそうです。毎年10月17日と10月20日には、井手地区の八軒から戸主が出席し、神事がとりおこなわれます。