こんにちは。ライターの啓意リナタです。
大野城市山田の住宅街を歩いているとき、「Jazz Bea」と謳われているカフェを発見しました。
「どうして、こんなところにジャズ喫茶が……?」
※記事中のメニューの料金、営業時間、定休日などは取材当時の情報であり、変更の可能性があります。詳しくは店舗でご確認ください。
大野城市のカフェ「cafe Jazz Bea」とは?
大野城市山田の住宅街に建つ、アパート1階で営業している「cafe Jazz Bea」。
駐車場は4台分のスペースがあり、店舗の前に停められます。隣の美容室と共有使用のため、状況によって停められない可能性もあります。
入店すると、年代物のスピーカーから流れるジャズが出迎えてくれます。
店内にはさまざまな展示物が。展示されている作品のほとんどが、常連さんやママさんの手作りだそうです!
押し花やグラスアート、絵画などさまざまな作品があるのになぜかしっくりくる…。不思議な居心地のよさを感じます。
自慢の「安くて美味しい」お得なワンコインランチは、お客さんに値上げしないのか幾度となく心配されたことがあるそうです。
いったいどんなランチなのか、とっても気になります。さっそく看板メニューをみてみましょう!
cafe Jazz Beaの人気ランチメニュー①パスタセット
▲パスタセット(トマトソース) 500円
トマトソースは、プロの料理人である娘婿さんに監修してもらい試行錯誤を繰り返し完成させた、本格的な手作りソース!
麺の茹で時間はじっくり9分半~10分で、食べ始めはアルデンテ。食べ終わりまでほどよい食感を楽しめます。
あつあつの湯気が立ち昇るパスタに乗っている具材は、彩り豊かなエビやブロッコリー、しめじです。+100円でパスタを大盛りにできます。
舌に乗せた瞬間、細かく刻んだトマトの果肉や玉ネギなどの食感を楽しめるソースは絶品!鼻に抜けるトマトの香りがたまりません。
食べ始めは、ほどよい酸味と微かなブラックペッパーの刺激が口に残りますが、だんだんと、爽やかな甘さと旨みが全面にでてきました。
麺の噛みごたえも、アルデンテから時間が経つと、モチっとツルツルに。一皿で食感が変化していく過程が楽しめます。
本格的なパスタ料理店の一品だと言われても信じてしまうほどの味が、ワンコインで食べられることに驚いてしまいました。
cafe Jazz Beaの人気メニュー②パニーニセット
▲パニーニセット(500円)のパニーニ(キーマカレー)
日本では、パリッと焼き上げたパンで作ったパニーニが多いですが、Jazz Beaでは、本場イタリアの材料にこだわり「フォカッチャ」を使用しています。
なんとパニーニセットには、パニーニが2つもついています。男性でも満足感を得られることを意識したボリューム感なので、食べきれなかった場合は、持ち帰りできるそうです。
キーマカレー、タマゴ、ハム、ベーコン、キャベツが挟まれた断面が食欲をそそります!
フォカッチャは表面にパリッと感がありつつ、中はモチっとした弾力。口に入れた瞬間フワッと香るのが、小麦の香ばしさです。
キーマカレーは、甘さとほんのり感じるスパイスのバランスが絶妙で、小さなお子さんからご年配の方まで食べやすい味のように感じます。
シャキシャキのキャベツの食感と、タマゴのまろやかな味がカレーとマッチしていて、ぱくぱく食べられました。
毎週土曜日はナイトカフェも楽しめるcafe Jazz Bea
▲スピーカーの上に飾られていたフィギュア
毎週土曜日のみ午後10時までの「ナイトカフェ」を営業している「Jazz Bea」。
ビールやイタリア産のワインなどをお供に、年代モノのスピーカーでビートルズの名曲を楽しむ、贅沢な時間を味わえます。
お客さんからのお誘いがあれば、店内の状況に応じて、マスター自身もお酒を飲むことがあるそうです。
今日の出来事や好きな音楽など、会話を楽しみながら、音楽に耳を傾けるひとときを体験してみてはいかがでしょうか。
cafe Jazz Bea(カフェ ジャズビー)
住所:福岡県大野城市山田3丁目1−3
電話番号:092-287-3163
営業時間:11:30~18:00(火〜金)、11:30~22:00(土)
定休日:日曜日、月曜日
https://foodplace.jp/jazzbea/
※記事中のメニューの料金、営業時間、定休日などは取材当時の情報であり、変更の可能性があります。詳しくは店舗でご確認ください。
夢だったジャズカフェ経営。cafe Jazz Beaマスターにインタビュー
──ランチごちそうさまでした。パスタセットもパニーニセットも、ワンコインとは思えないボリュームとおいしさです!
ありがとうございます!
──マスターは昔から、jazzカフェ経営が夢だったんですよね。キッカケはあったんですか?
若い頃から、jazzをはじめとした音楽を聴くことがずっと好き。だからjazzカフェを開きたいなって、長年考えてました。でも、開店にはいろいろな準備が必要ですから。定年退職後の夢にしてたんです。
──念願のカフェ経営だったわけですね。ママさんも開業に対して前向きでしたか?
ママには事あるごとに、『カフェを開くよー』って話してました。ずーっとカフェ、カフェ言ってるんで「あぁコレは本気だぞ。」って思ってたんじゃないかな。
──長期にわたる開業予告があったんですね。
はい。ボクが言うのもなんなんだけど、妻は料理上手なんです。昔、料理屋さんの手伝いをした経験もあって。だから、カフェという発想にも馴染みやすかったんじゃないかな。
cafe Jazz Beaは「BGMが少し大きい、ざっくばらんで気楽な店」
──サラリーマン時代も、開業に向けた準備をしていたんですか?
はい。お店のイメージを想像したり、イメージに合った食器集めをしたり…。コツコツしてました。定年退職の後、若いころからの夢だったお店を2018年11月にオープンさせました。
──少しずつ夢をカタチにしていったんですね。「cafe Jazz Bea」という店名も昔から考えていたんですか?
いえ、店名は、定年退職したあと、カフェ経営を勉強するため通った学校で思いつきました。
──へぇー!名前にはどんな想いが詰まってるんですか?
ただ、自分が好きなものを並べてみたんです。「jazz(ジャズ)」と「Beatles(ビートルズ)」が好き。だから店名にしようかな。お客さんに覚えてもらえる、わかりやすい響きがいいな、と。
──JazzとBeatlesで「Jazz Bea」なんですね。とってもシンプル。飾らない気持ちでつけた店名なんですね。
多分、「bea」って何やろか?って皆さんから思われてます。笑「Bee」だったら、ハチなんですけどね。で、Rだったら「Bar(バー)」になる。
──確かに間違えちゃいそう!外からだと店内の様子が見えにくいし「jazz」って店名で、敷居が高いのかとちょっぴり緊張してたけど、安心しました。
そこがハードルになって、お店に入って来れない方もいるかなと思うんです。だからお客さんには「ここはざっくばらんで気楽な店なんですよ」とわかってもらうような努力をしてます。ジャズ喫茶というわけではなく、ただ「大きいジャズのBGMが流れてるだけ」なんです。
cafe Jazz Beaで楽しむ音楽!本格スピーカーの秘密
──かなり本格的なスピーカーから音楽が流れていますよね。
実はね、ジャズを聞くスピーカーって、低音がバーンと強いやつがいいんです。「本格的なジャズ喫茶に行きたい」と考える方には物足りなく感じるかもしれませんね。気楽に楽しんでください。
──お店に流れる音楽には、どのようなテーマがあるんでしょうか?
楽器編成を特定したり、ミュージシャンにテーマを置いたりしています。LINEで2週間に一度、1週間毎のジャズナンバーをお知らせしています。
──LINEをきっかけとした、音楽談義が弾みそう。
まあ、今週はコレなんだね!とか、言っていただけるお客さんはあんまりいらっしゃらないんですけどね。笑
──え!せっかくのこだわりなのに!
いえいえ、ただ自分が楽しくてやってるようなもんですよ。お客さんのなかに、1人でも2人でも楽しみにしている方がいれば、それだけでいいかなと思ってます。
cafe Jazz Beaのマスターが選ぶおすすめのレコードは?
──マスターが持っているレコードの中でオススメをお教えいただけますか?せっかくなので、Jazzで1枚、Beatlesで1枚教えてください。
ジャズは、Sonny Rollinsの「Saxophone Colossus」ですね。ジャズの名盤と言われている有名な一枚です。
Saxophone Colossus / Sonny Rollins
ジャズ・サックス奏者ソニー・ロリンズが、1956年にプレスティッジ・レコードから発表したアルバム。発売直後から英米のメディアで絶賛され、ロリンズの名を一躍広めた。現在もロリンズの代表作に挙げられる。(Wikipediaより引用)
──「Saxophone Colossus」には、どんな特徴があるんですか?
ジャズってアドリブでのメロディ進行が多いんですが、このアルバムはメロディックでバラード調の曲が多いんです。いろいろ聞くと、ここに戻ってきたくなりますね。アルバムに携わっているメンバーもね、みんなジャズ界で有名な人たち。だから、ジャズ好きは必ず耳にしたであろう一枚じゃないかな。
──続いて、Beatlesはどのレコードをオススメしますか?
「Abbey Road」です。ビートルズをあまり知らない人でも、ジャケットを見たことはありますよね。
bbey Road / The Beatles
イギリスにおいて1969年9月26日に発売されたビートルズ12作目のオリジナル・アルバム。 ローリング・ストーン誌は「本作のB面のみで、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』に匹敵する」と評している。(Wikipediaより引用)
──「Abbey Road」の中では、どの曲がお好きなんですか?
曲というより、アルバムのB面が好きなんです。初めて聴いたとき、鳥肌と涙が止まりませんでした。スタンダードナンバーは入ってないんですけど、このB面は「この部分がすごい!」っていうのがずっと続くんです。
──レコードのB面自体がひとつの作品、みたいなイメージですか?
そうです!1曲みたいな感じで結構繋がってるんですよ、メドレーになっていたり。あまりに良すぎて、何も手につかなくなる。BGMには向かないですね。笑
──どちらのアルバムも、年季が入ってますね。
ボロボロでしょう。お気に入りのアルバムほどそうなっちゃいます。
大野城のcafe Jazz Beaに行ってみよう!
インタビュー当日、常連さんにお店の魅力を尋ねると「料理はもちろん、マスターとママの人柄がとにかく素敵だ」と誇らしげに話してくださいました。
お店が、地域のみなさんに愛されている証拠ですね。
肩の力をぬいてホッとできるひとときを味わえるcafe Jazz Bea。ぜひ気軽に足を運んでみてください。
cafe Jazz Bea(カフェ ジャズビー)
住所:福岡県大野城市山田3丁目1−3
電話番号:092-287-3163
営業時間:11:30~18:00(火〜金)、11:30~22:00(土)
定休日:日曜日、月曜日
※記事中のメニューの料金、営業時間、定休日などは取材当時の情報であり、変更の可能性があります。詳しくは店舗でご確認ください。
取材・執筆:啓意リナタ
企画・編集:大塚たくま
制作:株式会社なかみ
※この記事は株式会社なかみがボランティア活動の一環として制作し、一般社団法人大野城市にぎわいづくり協議会に寄稿したものです。