祭礼・境内社
●祭礼
例祭日は 四月十五日(春ごもり) 七月十五日(夏ごもり) 十月十五日(宮座)
であるが、近年は勤めに出る人が多くなったため、前後の日曜日に行なっている。現在は御陵地区を含めた八六戸で構成しており、これを六組に分けて宮座当番を持ち回りに行なっている。宮座当番は〆縄を七本つくり、当社と御陵宝満神社及び区内の猿田彦大神や高木神に奉納する習慣があり、また、四月十五日の春ごもりの日には六一歳の還暦を迎えた氏子の家をまわり、厄落しの無礼講を行なっている。
●境内社
(1)御祖神社(豊玉姫神社) 祭神玉依姫命の姉神豊玉姫命を祀る神社である。御祖神社の神殿はブロック積み台座の上に木造銅板葺きの神殿があり、神殿内には楠の一木造りの十一面勧世音菩薩が安置してある。この仏像は昔当社に隣接して栄えていたが、今は廃寺となっている千照寺のものであろうか、又は神仏混淆時代の名残りであろうか。
(2)薬師堂 正面の鳥居から本殿に至る長い石段の中段にある。以前は西側の千照寺跡入口に当たる旧道添いの倶楽部(公民館の前身である村民集会所)の横になったもので、廃寺となっている千照寺との関係も考えられる。昭和二十八年に中区公民館建設のため、薬師堂の敷地も倶楽部敷地と共に売却され、宝満神社境内に移設されたものである。昭和四年以降、道引地蔵を合祀している。 (大野城市史 民俗編より)